痴漢で懲戒免職の副校長が復職:東京都

 電車内での痴漢行為で懲戒免職処分を受けた東京都立高校の副校長について、被処分者からの不服申立を受け、東京都人事委員会が停職6ヶ月に修正裁決していたことが分かりました。
 副校長は事件直後には痴漢行為を認めて被害者と示談に応じ不起訴処分となりましたが、その後一転して「偶然ぶつかっただけで故意ではない」などとして犯行を否認しました。人事委員会は痴漢の事実を認定しながらも、「悪質ではない」として停職6ヶ月に修正しました。

 痴漢の事実関係そのものについては認定できるような立場ではありません。しかし、少なくとも今回の事件での痴漢の事実については「事実誤認だった」というわけではなく、事実が認められています。

 教職員については「無法行為の事実関係が認められて懲戒免職になりながら、ごねて騒げば、悪事の認定はそのままながらも処分が軽減されて復職できる」というケースが近年目立っていると感じます。仮に事実誤認による処分なら取り消しは当然でしょうが、これらのケースでは事実誤認でも何でもなく、問題となった事実が覆ったわけでもないのに処分だけを軽減するというケースです。

 2005年12月には大阪府で、それぞれ飲酒運転で摘発されて懲戒免職になった教員2人が、不服申立の末に停職処分に軽減され、相次いで復職しています〔参考:「酒気帯び運転で懲戒免職」撤回相次ぐ:大阪府(当ブログ2005/12/27)〕。

 さらに悪質なものとして、生徒への悪質な暴力やわいせつ行為で懲戒免職処分を受けた教師に対し、事実認定はそのままに復職が認められたケースも、私の知る限りでは少なくとも2件ありました。
 「生徒に悪質な暴力を長年にわたって繰り返し、生徒を自律神経失調症や不登校に追い込んだ」として2003年に懲戒免職になった、北九州市立中学校の暴力教師・林壮一郎は、支持者とともに行政対象暴力まがいの不服申立などを繰り返した結果、暴力の事実認定はそのままながらも2005年に停職6ヶ月の処分に修正されて復職しています。林は北九州市立中央中学校を経て、現在は北九州市立菅生中学校に通常通り勤務し、学級担任も受け持っています。
 また兵庫県西宮市立高校で、顧問を務めていた部活動の指導中にセクハラ行為を繰り返して懲戒免職になった教諭も、不服申立をおこなった結果、セクハラの事実認定はそのままに、2006年2月までに停職6ヶ月に修正されて復職しています〔参考:セクハラ教諭の懲戒免職撤回裁決(当ブログ2006/2/17)〕。

 今回のケースでは「児童・生徒に直接危害を加えたわけではないから、上記の林壮一郎や兵庫県西宮市立高校のセクハラ教師と比べればまだましかもしれない」という見方も成立するのかもしれませんが、こういうことがまかり通っていていいのかという気もします。
2008/07/10(木) | トラックバック(0)| 教育行政(地方)記事URL

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