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2005/10/29(土)

中教審答申の内容

 中央教育審議会は10月26日、答申を出しました。

 答申では、「義務教育の構造改革」が必要だとして、教員免許更新制、全国学力テストでの学習内容到達度調査、習熟度別指導の推進、小学校での英語教育、人事や学級編成・予算・教育内容に関する学校・校長の裁量権の拡大、学校に対する全国的な外部評価制度、小中一貫教育をおこなう9年制義務教育学校の設置といった内容を盛り込んでいます。

 一方で、義務教育費国庫負担制度については維持されるべきだとしました。また、現行制度では必ず設置しなければならない教育委員会の設置に関して、自治体ごとに設置するかどうか選択できる制度の導入については否定しました。

 義務教育費国庫負担制度の維持や、学校の裁量権拡大といった内容については支持できます。その一方、教員免許更新制・全国学力テスト・小学校での英語教育などの内容についてはもっと時間をかけて検討すべきではないかと考えられます。

2005/10/27(木)

センター試験訴訟:請求棄却

 2004年1月に実施された大学入試センター試験の『世界史』(世界史A・世界史B共通問題)で、「朝鮮人の強制連行があったことを正解にする問題が出題されたことは、思想・良心の自由などを侵害する」などとして受験生が大学入試センターを訴えていた問題で、東京地裁は10月25日に原告の請求を棄却しました。〔『産経新聞』2005/10/26



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2005/10/27(木)

悪質な「体罰」教師に甘い北九州市教委

 北九州市教育委員会は10月26日、児童を平手打ちして鼓膜を破るけがをさせたとして、同市立小学校の男性教諭(42)を戒告処分にしたと発表しました。


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2005/10/26(水)

高校の外国語科目の開講状況

 『毎日新聞』10月25日付に、高校で開講されている英語以外の外国語について、履修・開講状況を調査した記事が掲載されています。
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2005/10/25(火)

広島市立五日市南小学校の「逆さづり」事件

 広島市佐伯区の広島市立五日市南小学校で10月21日の図工の授業中、3年生を担任する男性教諭(50)が、「忘れ物をした」として児童2人を逆さづりにする「体罰」を加え、その際に手を滑らせて1人の児童を床に落とし、児童は頭から落下して前歯を折るけがをしたことがわかりました。

 この教諭は1学期にも児童を逆さづりにし、事実関係を把握した校長からやめるように指導されていたにもかかわらず、再び逆さづりをおこなって重大な事態を招いたということです。教諭は「体調不良」を理由に事件直後から休暇届を出して欠勤し、学校は担任を交代させたということです。

 「体罰」を加えること自体が問題ですが、とりわけ「落下させる危険性は容易に予測できるはずなのに、逆さづりを加えたこと」は、きわめて悪質と判断されます。また1学期にも同様に逆さづりをおこなって注意を受けたにもかかわらず無反省にも繰り返したということも、悪質きわまりないといえます。

 この教諭の行為に対して、処分などが求められるのはいうまでもありません。同時に、この教諭が注意を受けたにもかかわらず「体罰」を繰り返したという点を重く受け止め、学校現場に「体罰」容認の雰囲気がなかったかを再点検し、事件の再発防止や「体罰」廃絶へとつなげていくことが強く求められます。
2005/10/24(月)

東京都立高校:パソコン教室、PC更新時に机やいすまで総取り替え?

 東京都立高校で、パソコン教室の備品調達をめぐって、6年間のリース期間の契約満了時に、パソコン教室の机やいすまで新たに買い換えたり新規リース契約を結び、都の監査委員から税金のむだづかいと指摘されていたことがわかりました。

都立高パソコン教室、10億無駄遣い…6年で備品一新(『読売新聞』2005/10/24)

 パソコン本体や周辺設備に関しては、耐用年数や機能の進化などを考えると、6年で新規買い換えをするのは、妥当だといえます。

 しかし、机やいすに関しては、6年で寿命がくるというのは、よほど乱暴な使い方をしない限り考えられないことです。個別にいたんだ机やいすを交換するというのならばあり得ますが、その場合でもせいぜい数個で、全部交換する必要など考えにくいことです。
 机やいすは、普通に考えれば少なくとも十数年は使えるものなので、リース期間満了後に中古品として安価で買い取れば支出を安く抑えられます。それをせずに、机やいすまですべて新品のものに交換する必要はあったとは考えられません。

 教育委員会や学校の担当者が「お人好し」だったのか、それとも業者が一枚上だったのかなどといった内部事情は、記事からはよくわかりません。ですが、公立学校は税金で運営されているということを考えれば、まだまだ使える机やいすまで新品に買い換えるような状況は好ましくないといえます。

2005/10/23(日)

高校再編案、高校生が県教委に質問:長野県

 公立高校の再編や統廃合の動きは、全国各地で起こっています。教育委員会が提起した再編や統廃合の計画に対して、反対運動や疑問の声などが起こる例も多くあります。
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2005/10/22(土)

京都の少年野球チームでの熱中症死亡問題、チームを解散へ

 京都府京田辺市の少年野球チーム「京都田辺硬式野球部」で、試合敗戦のペナルティーなどと称して、総監督が指示した特訓中に、中学生の選手1人が熱中症で倒れて死亡した事故で、日本少年野球連盟はチームの解散と総監督の除名などの処分を決定しました。所属選手に関しては、連盟の責任で移籍先を探すということです。(『京都新聞』2005/10/22

 敗戦のペナルティーとして特訓を課すという発想自体が、誤ったものです。しかも、健康への配慮をおこなわずに、「根性主義・精神主義」のような非科学的やり方をおこない、重大な事態を招いた責任はいちじるしく重いといえます。処分は当然だといえます。今後同様の事故が起こらないようにしていくことも、強く求められます。

2005/10/21(金)

教員の能力給導入へ:大阪府教委が試算

 『朝日新聞』2005年10月21日付に、「大阪府教育委員会は、来年度から導入を検討している教員の能力給の給与査定について、試算をまとめた」という記事が掲載されています。

教職員の査定、年収差20万円 大阪府教委、導入へ試算

 大阪府教委の給与査定は、勤務校の校長が教員を5段階で評定した勤務評価(校長の場合は、教育長らが評定する)を基にするという方法でおこなうということです。大阪府教委の試算では、最高評価の教員と最低評価の教員との間には、最大で年収20万円ほどの給与格差ができるという結果になりました。

 しかし、学校の職場でも人の好き嫌いはある。公平な評価と言っても校長次第。校長に好かれようと、ごまをする人が出てこないか心配だ(小学校教諭)、自分がつけた評価がそのまま先生らの給料に反映すると、何ともやりにくい。先生同士で評価結果を教え合えば、『なぜ校長の評価は低いのか』と人間関係が難しくなる。お金が絡めばなおさら(小学校長)と、査定制度導入に対する不安や反発も大きいということです。

 評価の基準がはっきりしないということになれば、教職員の間に疑心暗鬼が生まれて職場にゆがみが生じることも危惧されます。

 能力給で給与査定をすることについては個人的には反対ですが、少なくとも教員の納得を得られるような形で議論を尽くし、拙速な導入は避けるべきではないかと考えます。

2005/10/21(金)

ネット殺害予告事件と学校ホームページ

 2005年9月、インターネットの掲示板に仙台市の小学校を名指しして、4年生の女子児童の殺害を予告する書き込みをしたとして、脅迫容疑で東京都内在住の専門学校生の男性容疑者(23)が10月までに逮捕されるという事件が発生しました。

 名指しされた学校のホームページには児童の実名が記載されていて、容疑者はそのことを悪用して標的にしたということです。

 この事件に関して、ホームページ上の情報掲載と児童・生徒の安全との関係について考えさせられる記事を、『河北新報』が掲載しています。

「開かれた学校」HPが落とし穴 ネット殺害予告(『河北新報』2005/10/21)

 学校の活動を生き生きと伝え、開かれた学校にするためにホームページを開設しているところも増えています。一方で、犯罪者などに悪用されて危害を加えられるおそれがあるとして、児童・生徒の実名や個人を特定できるような写真を掲載することを見送る傾向も出ています。実際にこの事件のほかにも、児童・生徒の氏名や写真が悪用されて犯罪行為や迷惑行為に巻き込まれたという例も多くあるということです。

 むろん悪いのは、ホームページ上の情報の悪用を考える人物であることはいうまでもありません。しかし一方で、児童・生徒の氏名や写真などの個人情報の扱いには慎重を期すなど、一定の自衛策は当然ではないかと思われます。
2005/10/17(月)

中教審、義務教育の国庫負担堅持方針を強く打ち出す

 中央教育審議会の義務教育部会は、先日に出していた義務教育費国庫負担制度の堅持を柱にした答申素案について、国庫負担維持を求める姿勢をより強める方向での修正をおこなうことを決めました。



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2005/10/15(土)

山口・下関の女子中学生自殺から半年:その後の状況

 山口県下関市立川中中学校で2005年4月、中学3年生の女子生徒が校舎内で首をつって自殺した事件がありました。

 この事件に関しては、「死んだらもういじめられないですむ」「死んだらみんなもよろこび、悲しまないだろう」などと書かれたメモが発見されるなど、いじめ自殺をうかがわせる状況証拠が多くあります。しかし学校側はいじめの存在は認めたものの、いまだに「自殺との因果関係は不明」としたままです。

 事件から半年後の状況を、朝日新聞が取材し、記事にしています。
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2005/10/14(金)

メルマガ『ハダカの学校』第298号を読んで

 『子どもの感性を育む会』というところが発行するメールマガジン「ハダカの学校」で、興味深い記事が掲載されていました。
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2005/10/13(木)

「ゼロ・トレランス」文科省が議論

 文部科学省は、アメリカの学校でおこなわれている「ゼロ・トレランス方式」の導入について検討を始めたということです。〔『毎日新聞』2005/10/13

 「ゼロ・トレランス」とは、服装・問題行動やそれらに関する対応といった、規律や懲戒規定を学校側が事前に明示し、違反者には個別の事情に関係なしに例外なく処分する指導方法だということです。(ゼロ・トレランス[zero tolerance]=直訳すると「寛容さゼロ」という意味)

 子どもたちの問題行動の背景を掘り下げることなしに、規律を強め、子どもたちへの管理を強めても、問題行動の減少にはつながりません。実際、1980年代の校内暴力問題に対して力や管理強化で対応するケースも多かったですが、その結果「いじめ」「不登校」などの別の問題の増加につながったということも指摘されています。

 教育評論家の尾木直樹氏は、ゼロトレランスを文科省がまともに取り上げること自体が教育の混迷と荒廃、大人の無策を象徴している。導入は教育の自殺に等しいと主張しています。私も尾木氏の主張に全く同感です。

2005/10/13(木)

福井県教委、扶桑社教科書を指導資料として配布

 『産経新聞』2005年10月13日付記事によると、「新しい歴史教科書をつくる会」関係者が執筆した扶桑社の中学校社会科歴史教科書を、福井県教育委員会が県内のすべての公立中学校に「教員用指導資料」の名目で配布する準備を進めていることがわかりました。福井県教委では、社会科教員の教材研究用資料としてのほかに、授業でも活用させることを想定しているといいます。
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2005/10/12(水)

小中学校での飼育動物:休日の世話の事態

 大阪府教育委員会は、小中学校で飼育されている動物の飼育実態を調査しました。その結果、動物への予算や休日の世話に苦労している実態が浮かび上がり、半数以上の学校では「休日の前日にえさを多めにやる」という対応を余儀なくされていることがわかりました。(『asahi.com』2005/10/11)(『読売』2005/10/11

 飼育動物に対して、休日の前日にえさを多めにやり、休日には放置するという対応は、決して良いことだとはいえません。しかし一方で、休日に世話をする人の確保は、予算面などから難しいということです。

 大阪府教委では「教職員に休日出勤は無理に頼めず、地域や保護者との連携を深めて対応していきたい」としています。
 確かに、ただでさえ教員の多忙化がいわれているのに、休日出勤でさらに負担をかけさせるのは難しいことです。一方で、休日にえさをやるアルバイトなども予算面を考慮すると頼みにくいことでしょう。

 この実態をどう解決していくのか、難しいところです。
2005/10/11(火)

中教審、義務教育改革の答申素案

 中教審が義務教育改革に関する答申素案をまとめたことが、明らかになりました。

義務教育費国庫負担「維持すべき」中教審が答申素案(『読売新聞』2005/10/10)

 この答申素案によると、教育の機会均等・水準確保・無償制といった義務教育の根幹は、国が責務をもって保障すべきとしています。

 また、義務教育費国庫負担制度については維持すべきとし、国庫負担の削減を求めた主張については退けています。

 地方の権限を拡大し、学校現場の実情にあった教育をより柔軟に組み立てられるような仕組みにしていくことは、重要だと考えられます。しかしその一方で、国としても教育に対して一定の保障をしていかなければなりません。国としての保障は、制度面の整備だけでなく、財源の面でも一定の保障が求められることは、いうまでもないことです。

 義務教育費国庫負担制度については、維持されるべきだと考えます。
2005/10/09(日)

「『こころとからだの学習』裁判を支援する全国連絡会」結成

 東京都日野市の都立七生養護学校の性教育の実践に対して、一部都議が教員を恫喝したり産経新聞が事実をゆがめて報道した上、都教委が教材を没収して教職員を処分した事件で、裁判をたたかっている教員らを支援する「『こころとからだの学習』裁判を支援する全国連絡会」が、10月8日に結成されました。(『しんぶん赤旗』2005/10/9
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2005/10/07(金)

教員免許の更新制:中教審が案まとめる

 中央教育審議会の作業部会は10月7日までに、教員免許の更新制について、更新期間は10年を基本にすることなどの案をまとめたということです。また、教員免許の更新について、最初の更新は5年程度にするのが望ましいという声もあったそうです。

 教員免許の更新制導入については、当サイトとしては強く反対です。教員免許の更新制導入では、教員の質の向上やいわゆる不適格教員に対する対策にはなりません。むしろ普通の教員への管理統制を強めて教育活動を萎縮させるだけで、教育に悪影響を与えるおそれがきわめて高いとみられます。



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2005/10/07(金)

小中学校教員の理想の学級人数:広島大グループ調査

 広島大学大学院の山崎博敏教授(教育学)らの研究グループが、小中学校の教員を対象にした調査によると、理想とする学級規模として「1クラス当たり21〜25人」と考えている教員が多数を占めていることがわかりました。また、実際に21〜25人規模のクラスで授業をしている教員の9割も、その学級規模が適正規模と考えていたということです。

先生の理想は21―25人学級、「目が行き届きます」(『読売新聞』2005/10/6)

 1クラス当たりの人数が少ないほど、学習面で教員の目が一人一人の児童・生徒に届きやすくなると、教員が感じているということです。一方で、1クラス当たりの人数が1けた台になると、学級規模が小さすぎて学校行事などに影響が出ると感じるということです。
 この二つを総合的に勘案すると、「21〜25人学級」が理想的という結果になりました。

 日本の現状は40人学級ですが、少人数学級へ向けて体制を整えていくことが重要だと考えられるのではないでしょうか。
 ちなみに外国の学校では、1クラス当たりの児童・生徒数は20〜25人というところが多いようです。