2005年8月は、学校の場での教師による重大な対児童・生徒暴力事件(いわゆる「体罰」事件)や、児童・生徒への人権侵害事件が次々と明らかになるという、悲しい事態が続いてしまいました。
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2005/08/31(水)
重大な「体罰」・人権侵害事件が続々明らかになった8月
2005/08/30(火)
学校図書館を充実へ
「調べ学習」で本離れに歯止め=学校図書館を充実へ−文部科学省(『時事通信』2005/8/27)
文部科学省は27日、「調べ学習」を通じて子どもたちに本への親しみを持ってもらう「学校図書館機能強化プロジェクト」を2006年度に実施する方針を固めた。国語力低下の原因とされる子どもたちの本離れに歯止めを掛けるのが狙い。
各学校の図書館担当の教師(司書教諭)が子どもたちの読書指導に当たる役割を担っているが、自分の授業の準備で忙しく、図書の選定・収集で手いっぱいなのが実情。そこで全国十数カ所をモデル地域に選んで、市町村教委に学校からの相談に乗る「学校図書館支援センター」を設置する。センターには専門知識を持つ人材を配置して、(1)図書の選定・収集(2)他の学校図書館との連係−などに協力する。
学校図書館の充実には、各学校に専任司書を配置できれば理想的なのでしょうが、予算面その他の事情から現状では難しいということです。「学校図書館支援センター」の設置は、まだまだ第一歩といえども、少しでも現状が改善する可能性を秘めているという点では評価すべきでしょう。
2005/08/28(日)
全国学力テストが復活
文部科学省は、全児童・生徒を対象とした全国学力テストを2007年度から導入する方針を表明しました。約40年ぶりの学力テスト復活となります。
かつておこなわれていた全国学力テストは、学校間・地域間のゆがんだ競争を生みだし、テストの点数を上げるために「普段成績のふるわない児童・生徒を、テスト当日強制的に欠席させて、全体の平均点を底上げする」「教師が事前にテストの答えを児童・生徒に漏らす」などという不正問題すら発生していたそうです。
一般論としては、児童・生徒が自らの学力の課題を検証したり、教職員が児童・生徒の学力を把握して今後の学習指導に生かしたりできるような形の学力テストならば、一律に否定するべきものではないと考えます。
しかし、今回導入される学力テストは、市場原理の立場に立った「他者との競争が必要」という考え方からきています。このような考え方に基づく今回の学力テスト導入計画では、過去に問題化したゆがんだ競争や不正を再発させる可能性もあるという危惧を感じます。
一方で学力テストに関して、文部科学省当局は「自治体に参加を強制することはできない」と表明しています。学力テストに参加するかどうかは各学校や各自治体で現場の実状にあった選択がなされること、テストに参加する場合は学校の教育活動にフィードバックする形で結果が活用されること、ゆがんだ競争や不正が生まれないことを願い、今後の動きを注視していきたいと考えています。
かつておこなわれていた全国学力テストは、学校間・地域間のゆがんだ競争を生みだし、テストの点数を上げるために「普段成績のふるわない児童・生徒を、テスト当日強制的に欠席させて、全体の平均点を底上げする」「教師が事前にテストの答えを児童・生徒に漏らす」などという不正問題すら発生していたそうです。
一般論としては、児童・生徒が自らの学力の課題を検証したり、教職員が児童・生徒の学力を把握して今後の学習指導に生かしたりできるような形の学力テストならば、一律に否定するべきものではないと考えます。
しかし、今回導入される学力テストは、市場原理の立場に立った「他者との競争が必要」という考え方からきています。このような考え方に基づく今回の学力テスト導入計画では、過去に問題化したゆがんだ競争や不正を再発させる可能性もあるという危惧を感じます。
一方で学力テストに関して、文部科学省当局は「自治体に参加を強制することはできない」と表明しています。学力テストに参加するかどうかは各学校や各自治体で現場の実状にあった選択がなされること、テストに参加する場合は学校の教育活動にフィードバックする形で結果が活用されること、ゆがんだ競争や不正が生まれないことを願い、今後の動きを注視していきたいと考えています。
2005/08/27(土)
駒大苫小牧野球部長の暴力事件、被害部員と和解へ
駒大苫小牧高校野球部長の暴力事件で、暴力を加えた部長・野球部監督・校長は8月26日、被害にあった部員と父親に面会し、暴力行為についての調査結果を提示して謝罪。生徒側が謝罪を受け入れて和解しました。
学校の教育活動や野球部の運営からみると、当事者への謝罪と和解は問題解決の第一歩に過ぎません。暴力事件を再発させないこと、暴力や「体罰」を一掃した部運営・指導へと転換することが、学校側に強く求められています。
「体罰」ともいわれるような、教師や指導者による対生徒暴力事件が発生した際、加害者の行為を免罪し、逆に被害者が悪いかのように言い立て、被害者を中傷したり攻撃して被害者に二次被害を与えるような流れが生まれることも、残念ながら多くあります。
今回の暴力事件でも残念ながら、「被害部員や保護者が、レギュラー部員への嫉妬から騒ぎを起こした」「マスコミが針小棒大に書きたてている」などと根拠もないのに勝手な憶測をふくらませたり、「昔は体罰は当たり前だった」などと全く見当違いのことをいったりして、被害部員を攻撃するような論調も一部に生まれているようです。しかし、暴力はいかなる場合でも許されない行為で、被害部員には落ち度はないということを強調したいと思います。
当ブログ過去記事(8月24日)(8月23日)
学校の教育活動や野球部の運営からみると、当事者への謝罪と和解は問題解決の第一歩に過ぎません。暴力事件を再発させないこと、暴力や「体罰」を一掃した部運営・指導へと転換することが、学校側に強く求められています。
「体罰」ともいわれるような、教師や指導者による対生徒暴力事件が発生した際、加害者の行為を免罪し、逆に被害者が悪いかのように言い立て、被害者を中傷したり攻撃して被害者に二次被害を与えるような流れが生まれることも、残念ながら多くあります。
今回の暴力事件でも残念ながら、「被害部員や保護者が、レギュラー部員への嫉妬から騒ぎを起こした」「マスコミが針小棒大に書きたてている」などと根拠もないのに勝手な憶測をふくらませたり、「昔は体罰は当たり前だった」などと全く見当違いのことをいったりして、被害部員を攻撃するような論調も一部に生まれているようです。しかし、暴力はいかなる場合でも許されない行為で、被害部員には落ち度はないということを強調したいと思います。
当ブログ過去記事(8月24日)(8月23日)
2005/08/26(金)
大阪・追手門学院高校 「修学旅行で集団過呼吸」問題の続報
大阪府茨木市の私立追手門学院高校で、2005年6月の北海道への修学旅行中、生徒29人が過呼吸の症状を訴えた問題が発生し、大きく報道されました。
「asahi.com」2005年8月24日配信記事が、この問題の続報を伝えています。
記事によると、過呼吸を発症した29人のうち19人が、症状を抱えたまま夏休みに入ったということです。学校側は、生徒指導で生徒の心に過大な負担を与えたことが発症原因とみて、生徒指導の中心となっていた学年主任の教諭の交代を決めたということです。
修学旅行当日の生徒指導が、あたかも「つるし上げ」かのようになったことが、過呼吸症状発症の直接の原因となったとみられます。
また、『asahi.com』の記事によると、
また、過呼吸の問題とは直接関係ありませんが、追手門学院高校では「2003年6月、担任教諭から腕をねじられるなどの『体罰』を受けた、当時1年生の生徒が、つかまれた腕を振り払おうとしてもみ合いになった。この事件を『一方的な対教師暴力』と認定され、事件発生1時間後に退学処分を命じられた。生徒側は学校と話し合いを重ねたが、退学を余儀なくされた。このことは人権侵害にあたる」として、大阪弁護士会が勧告書を送付するという問題も発生しています。
これらのことから、過呼吸に至った当時の生徒指導の状況は偶発的なものではなく、日常的に生徒を抑圧する体制がつくられてきたという可能性が高いと判断できるでしょう。
学校は、症状の残る生徒へのケアをおこなうとともに、学校の指導そのものを抜本的に見直していくことが求められます。
- 当時の報道:『asahi.com』2005年6月17日「しかられ?29人過呼吸に 修学旅行中、大阪の高校」
- 当ブログの過去記事:当ブログ・2005年6月18日「修学旅行での集団過呼吸症状発症」※過去記事には、この学校の卒業生を名乗るお二人の方が、コメントを書き込んでくれています。
「asahi.com」2005年8月24日配信記事が、この問題の続報を伝えています。
記事によると、過呼吸を発症した29人のうち19人が、症状を抱えたまま夏休みに入ったということです。学校側は、生徒指導で生徒の心に過大な負担を与えたことが発症原因とみて、生徒指導の中心となっていた学年主任の教諭の交代を決めたということです。
修学旅行当日の生徒指導が、あたかも「つるし上げ」かのようになったことが、過呼吸症状発症の直接の原因となったとみられます。
また、『asahi.com』の記事によると、
一部生徒のささいなルール違反で生徒全体を問いつめる指導が、修学旅行に限らずふだんからなされていると保護者が話しているということです。
また、過呼吸の問題とは直接関係ありませんが、追手門学院高校では「2003年6月、担任教諭から腕をねじられるなどの『体罰』を受けた、当時1年生の生徒が、つかまれた腕を振り払おうとしてもみ合いになった。この事件を『一方的な対教師暴力』と認定され、事件発生1時間後に退学処分を命じられた。生徒側は学校と話し合いを重ねたが、退学を余儀なくされた。このことは人権侵害にあたる」として、大阪弁護士会が勧告書を送付するという問題も発生しています。
これらのことから、過呼吸に至った当時の生徒指導の状況は偶発的なものではなく、日常的に生徒を抑圧する体制がつくられてきたという可能性が高いと判断できるでしょう。
学校は、症状の残る生徒へのケアをおこなうとともに、学校の指導そのものを抜本的に見直していくことが求められます。
2005/08/26(金)
埼玉県教委、学校現場の意向をくんだ社会科教科書採択
埼玉県教育委員会は8月24日、県立伊奈学園中学校と盲・聾・養護学校中等部で2006年度から使用する教科書の採択をおこないました。結果は、学校側が希望した教科書がそのまま採択され、扶桑社版社会科歴史・公民教科書は採択されませんでした。〔『埼玉新聞』2005/8/25〕〔「しんぶん赤旗」2005/8/25〕
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2005/08/25(木)
仏独が共通の歴史教科書作り
「asahi.com」2005年8月18日配信記事によると、フランスとドイツが共通の歴史教科書をつくることで同意し、執筆作業が始まったということです。書かれている言語以外は全く同じ内容の教科書をつくるのは、両国でも初めての試みだということです。
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2005/08/24(水)
駒大苫小牧野球部長の暴力事件 関係者の言い分に食い違い
駒大苫小牧高校野球部長による部員への暴力事件については、「暴力があった」という事実に関しては学校側も被害生徒側も認めていますが、具体的な暴力の内容と高野連への報告が遅れた経過については、学校側と被害生徒側の言い分が大きく食い違っています。
6月の練習中にされた暴力については、学校側は「平手で3〜4発」としていますが、生徒側は「拳で30〜40発殴られた。また、バットで小突かれたり、蹴られたりなどもした」と主張しています。また高野連への報告が遅れたことについては、学校側は「保護者からの申し入れ」、被害生徒側は「学校からの要請」として、180度異なる主張をしています。
「指導」と称して暴力を加えること自体が、生徒の人権を無視した重大な問題です。このような暴力行為は決して許されるものではなく、再発防止を徹底させる方策が求められます。
高校野球だけにとどまらず、部活動やスポーツ指導の場、そして学校活動の場で、指導者による対生徒暴力(一般に「体罰」ともいわれる暴力)を容認する風潮が一部にありますが、そのような風潮は早急に一掃しなければならないと考えます。
また、暴力行為の内容や、その後の処理についての主張が大きく食い違っていることに関しては、徹底的に事実関係を明らかにしなければなりません。事実関係を詳しく解明することも、再発防止の一環になります。
6月の練習中にされた暴力については、学校側は「平手で3〜4発」としていますが、生徒側は「拳で30〜40発殴られた。また、バットで小突かれたり、蹴られたりなどもした」と主張しています。また高野連への報告が遅れたことについては、学校側は「保護者からの申し入れ」、被害生徒側は「学校からの要請」として、180度異なる主張をしています。
「指導」と称して暴力を加えること自体が、生徒の人権を無視した重大な問題です。このような暴力行為は決して許されるものではなく、再発防止を徹底させる方策が求められます。
高校野球だけにとどまらず、部活動やスポーツ指導の場、そして学校活動の場で、指導者による対生徒暴力(一般に「体罰」ともいわれる暴力)を容認する風潮が一部にありますが、そのような風潮は早急に一掃しなければならないと考えます。
また、暴力行為の内容や、その後の処理についての主張が大きく食い違っていることに関しては、徹底的に事実関係を明らかにしなければなりません。事実関係を詳しく解明することも、再発防止の一環になります。
2005/08/23(火)
大阪府、府立高校授業料減免基準引き下げ案
大阪府教育委員会は、府立高校の授業料減免制度について、全額免除の所得基準を2006年度から引き下げるなどの見直し案を、8月23日までに固めました。この案が実施されると、生徒約1万人が減免制度の対象外となり、約15億円が浮くと推計しているということです。
大阪府立高校の授業料は年額14万4000円で、公立高校としては全国一の高額になっています。他府県よりも高い授業料の上に、長引く不況のもと、授業料の減免制度の適用を受けている生徒は、全国平均の約2倍の24.4%にのぼります。
引き下げ案が実施されても、減免適用者は15%前後になる見通しだということです。
教育の機会均等の観点からは、学びたくても経済的事情で学べないという状況はなくしていかなければなりません。
授業料減免制度に関しては、少なくとも現状維持をおこなっていかなければならないと思います。同時に、授業料そのものに関しても、少なくとも文部科学省の示している基準額にまで値下げしていくことも求められます。
大阪府立高校の授業料は年額14万4000円で、公立高校としては全国一の高額になっています。他府県よりも高い授業料の上に、長引く不況のもと、授業料の減免制度の適用を受けている生徒は、全国平均の約2倍の24.4%にのぼります。
引き下げ案が実施されても、減免適用者は15%前後になる見通しだということです。
教育の機会均等の観点からは、学びたくても経済的事情で学べないという状況はなくしていかなければなりません。
授業料減免制度に関しては、少なくとも現状維持をおこなっていかなければならないと思います。同時に、授業料そのものに関しても、少なくとも文部科学省の示している基準額にまで値下げしていくことも求められます。
2005/08/23(火)
駒大苫小牧高校野球部長の暴力事件
第87回全国高校野球選手権で連覇を果たしたばかりの駒大苫小牧高校で、野球部長が2度にわたって、同じ部員に対して暴力を加えていたと、8月22日に同校が発表しました。
1度目は「練習でミスをした」などとして、2度目は甲子園大会の宿舎で「食事のノルマの『茶碗3杯』を守らなかった」として、それぞれ暴力をふるったということです。
こんなものは指導とは言えず、いわゆる「体罰」ともいわれる暴力にほかなりません。このような事件は、二度と再発させてはいけません。
1度目は「練習でミスをした」などとして、2度目は甲子園大会の宿舎で「食事のノルマの『茶碗3杯』を守らなかった」として、それぞれ暴力をふるったということです。
こんなものは指導とは言えず、いわゆる「体罰」ともいわれる暴力にほかなりません。このような事件は、二度と再発させてはいけません。
2005/08/22(月)
中高生の喫煙率が激減
中高生の喫煙4年で激減 厚労省研究班10万人調査(『共同通信』2005/8/22)
2000年度には4割近くに上った高校3年男子の喫煙率が、04年度には2割強に激減するなど、国内の中高生喫煙率が4年間で大きく減少していたことが、厚生労働省研究班が実施した10万人規模の中高生アンケートで22日分かった。
主任研究者で国立保健医療科学院(埼玉県和光市)の林謙治次長(保健医療政策)は、大人の喫煙率が低下傾向にあることや、公共の場の禁煙化が進んだことなどが背景にあると指摘。さらに「中高生の携帯電話の所有率が増えており、たばこに使う小遣いが圧迫された可能性も高い」と推測している。
研究班は1996年度から4年ごとに、全国の中学、高校で喫煙や飲酒の実態について生徒にアンケート。04年度は、計約180校の10万3500人が回答した。
中高生の喫煙率が減少しているとすれば、良い傾向ではないかと思われます。
一方で、高校3年男子の喫煙率が、4年前と比較して半数近くに激減したといえども、2割強だということは、見方によれば「まだまだ多い」とも言えます。中高生の喫煙率をさらに減らす取り組みも、継続して求められているのではないでしょうか。
2005/08/21(日)
大阪・豊中の通り魔事件 容疑者は18歳少年
連続通り魔事件で18歳逮捕 豊中南署捜査本部(『共同通信』2005/8/21)
大阪府豊中市で5月、かまを持った自転車の男が中学生らを襲った連続通り魔事件で、豊中南署捜査本部は21日、殺人未遂容疑で同市の専門学校生の少年(18)を逮捕した。
少年は容疑を認め「中学や高校時代、同級生にばかにされたのを思い出し、イライラして人を殴ったりしたくなった」と供述。「(被害者が)死のうが関係なかった」と話しているという。
調べでは、少年は5月29日午後6時10分ごろ、豊中市三和町の歩道で、大阪市の男性会社員(26)を、擦れ違いざまに草刈りがまで切り付け軽傷を負わせ、直後に約300メートル先の路上で、豊中市の男子中学生(13)の首から肩に切り付け、約20針縫うけがをさせた疑い。
今月20日夕、自宅近くの路上で主婦(46)に殴りかかり、暴行の現行犯で逮捕され、調べに対し通り魔事件も認めた。
少年の容疑が事実だとすれば、少年の行動は決して肯定できるようなことではありません。 「中学や高校時代、同級生にばかにされた」ということが仮に事実だったとしても、無関係の人を無差別に襲撃するという行動には、通常ならば結びつきません。
犯行動機の詳細についての解明には、今後の捜査が待たれます。
2005/08/20(土)
小学校での英語教育をめぐる論議
小学校で英語を必修化してほしいという声もある一方、慎重論も強いとされています。中教審でも英語必修化については議論を続けているということです。
個人的には「教育体制の確立や世論の支持などがそろって機が熟したときには、将来的には必修化もあり得るかもしれない。しかし、英語教育必修化に際しては、少なくとも十数年単位で検討を要する課題がたくさんあるため、拙速な導入ならば反対」と考えています。
小学校での英語教育を導入することを考えるのならば、(1)国語力の低下がいわれているなか、従来のカリキュラムを削って英語学習の時間に当てることでの、子どもたちの学力、とりわけ国語力への影響。(2)小学校教員は、現時点では英語教育をおこなうという前提で養成されているわけではないこと。――などとという重大な課題があります。
上記のことに関して、現時点では十分な議論や対策がされているわけではありません。こんな状況を無視して英語教育を導入するのならば、それは失敗に終わる危険性が高いのは目に見えています。
小学校での英語教育導入に関しては、慎重な論議が求められています。
個人的には「教育体制の確立や世論の支持などがそろって機が熟したときには、将来的には必修化もあり得るかもしれない。しかし、英語教育必修化に際しては、少なくとも十数年単位で検討を要する課題がたくさんあるため、拙速な導入ならば反対」と考えています。
小学校での英語教育を導入することを考えるのならば、(1)国語力の低下がいわれているなか、従来のカリキュラムを削って英語学習の時間に当てることでの、子どもたちの学力、とりわけ国語力への影響。(2)小学校教員は、現時点では英語教育をおこなうという前提で養成されているわけではないこと。――などとという重大な課題があります。
上記のことに関して、現時点では十分な議論や対策がされているわけではありません。こんな状況を無視して英語教育を導入するのならば、それは失敗に終わる危険性が高いのは目に見えています。
小学校での英語教育導入に関しては、慎重な論議が求められています。
2005/08/18(木)
学校備品の故意破損、原則として児童・生徒・保護者が弁償 横浜市立学校
横浜市教育委員会は、児童や生徒が学校の備品を故意に破損させた場合、原則的に児童・生徒や保護者に弁償させることを決めました。(『読売新聞』2005/8/18)
横浜市立学校では、従来は児童・生徒が故意に学校の備品を破損した場合は、学校の判断で対応し、児童・生徒や保護者への負担を求めない場合もありました。
しかし、学校の備品が故意に壊されるケースが急増し、「
この措置についてはいろいろな考え方ができるでしょうが、故意に壊したことが明らかな場合は弁償を求めるのも一つの教育的方法ではないかと考えられます。
横浜市教委は、学校の備品が故意に壊される件数が急増した理由として、『
横浜市立学校では、従来は児童・生徒が故意に学校の備品を破損した場合は、学校の判断で対応し、児童・生徒や保護者への負担を求めない場合もありました。
しかし、学校の備品が故意に壊されるケースが急増し、「
自己責任を認識させ、規範意識を育てるのが狙い(『読売新聞』2005/8/18記事より)」として、故意に壊した場合は原則弁償させる制度を導入するといいます。
この措置についてはいろいろな考え方ができるでしょうが、故意に壊したことが明らかな場合は弁償を求めるのも一つの教育的方法ではないかと考えられます。
横浜市教委は、学校の備品が故意に壊される件数が急増した理由として、『
人間関係のストレスなどから「物に当たる」ケースが増えた(『読売新聞』2005/8/18記事より)』と分析しているとのことです。備品が故意に壊された際に弁償を求めるということとは別に、備品を故意に壊すこと自体を減少させるために、児童・生徒の学校でのストレスを軽減していくような取り組みも求められています。
2005/08/16(火)
神戸・御影中の死亡事故 顧問ら、停職処分に
神戸市立御影中学校の柔道部死亡事故(2005年8月2日)に関連して、神戸市教委は8月16日、死亡した生徒の体調不良を見逃した上「体罰」を加えたとして、顧問の臨時講師らを講師任用期間満了(9月末)までの停職処分にしました。顧問らは依願退職したということです。
※御影中学校事故の概要はこちら
顧問らは事故当日、死亡した生徒の体調不良を見逃した上、体調不良の兆候を示していた生徒に対して一方的に「練習に気合いが入っていない」などとして「体罰」を加えたということです。生徒はその直後に倒れて死亡しました。直接の死因は熱中症による心不全で、「体罰」とは直接の因果関係は薄いと判断されたということです。
この事故に関しては、熱中症対策への不備という側面とともに、「体罰」そのものも問題行為であり、問題は「熱中症」「体罰」の両面から考えなければいけないと思います。
顧問らの行動は重大な過失であることはいうまでもなく、顧問個人への処分は当然でしょう。同時に、学校や教育委員会は、この事故を個人の過失にとどめずに、同様の事件・事故の再発の防止を徹底していくことや、亡くなった生徒の遺族への誠実な対応をおこなっていくことなどが求められています。
一方で、顧問から「竹刀で殴られる・失神するまで絞め技をかけられる」などの「体罰」が日常的におこなわれていたという訴えに関しては、神戸市教委は事実関係を認めながらも、その事実に対してあくまでも「指導」であって「体罰」ではないと判断したということです。このことに関しては、疑問を持ちます。
竹刀で殴るなどの行為が「指導」とは、とうてい考えられないことです。竹刀で殴ったりして、柔道の技術が向上するとでもいうのでしょうか?
顧問の日常的な行為に関して「指導」と判断したことに関しては、非科学的で精神論的な「指導」を事実上黙認して、同種の事件の再発の火種となりうるのでは…というのは、考えすぎでしょうか。
※御影中学校事故の概要はこちら
顧問らは事故当日、死亡した生徒の体調不良を見逃した上、体調不良の兆候を示していた生徒に対して一方的に「練習に気合いが入っていない」などとして「体罰」を加えたということです。生徒はその直後に倒れて死亡しました。直接の死因は熱中症による心不全で、「体罰」とは直接の因果関係は薄いと判断されたということです。
この事故に関しては、熱中症対策への不備という側面とともに、「体罰」そのものも問題行為であり、問題は「熱中症」「体罰」の両面から考えなければいけないと思います。
顧問らの行動は重大な過失であることはいうまでもなく、顧問個人への処分は当然でしょう。同時に、学校や教育委員会は、この事故を個人の過失にとどめずに、同様の事件・事故の再発の防止を徹底していくことや、亡くなった生徒の遺族への誠実な対応をおこなっていくことなどが求められています。
一方で、顧問から「竹刀で殴られる・失神するまで絞め技をかけられる」などの「体罰」が日常的におこなわれていたという訴えに関しては、神戸市教委は事実関係を認めながらも、その事実に対してあくまでも「指導」であって「体罰」ではないと判断したということです。このことに関しては、疑問を持ちます。
竹刀で殴るなどの行為が「指導」とは、とうてい考えられないことです。竹刀で殴ったりして、柔道の技術が向上するとでもいうのでしょうか?
顧問の日常的な行為に関して「指導」と判断したことに関しては、非科学的で精神論的な「指導」を事実上黙認して、同種の事件の再発の火種となりうるのでは…というのは、考えすぎでしょうか。
2005/08/14(日)
子どもの自傷行為が急増、という調査結果
小中高生自傷行為:99年ごろから急増 奈良教育大調査(『毎日新聞』2005/8/13)
リストカットなど小中高生の自傷行為が99年ごろから急増していることが12日、精神科医の北村陽英・奈良教育大教授の調査で分かった。近畿の小中高校の養護教諭にアンケート調査したところ、教諭が遭遇していた事例の合計は、86〜97年度に年間0〜3人だったのに、98年度は同6人、99〜03年度は同10〜16人と2けたに増えていた。
調査は03年8月〜04年1月、養護教諭119人に、各教諭が経験した児童生徒のリストカットについて質問。このうち、若手を除いた在職10年以上の68人の事例をまとめた。86年以降で146例の報告があり、女子が136例を占めた。
自傷行為が急増しているという調査結果が出たことは、心配なことです。
自傷行為の背景の詳細については、今後の究明が待たれます。ただ、子どもにとって強いストレスがかかる世の中になったことも原因の一つとして推測されます。
リストカットに至る個別の背景を解明することと同時に、社会全体としても子どものストレスを軽減させる対策をとっていくことが重要になってくると思われます。
2005/08/12(金)
東京都杉並区教委・扶桑社版歴史教科書を採択
東京都杉並区教育委員会は8月12日、中学校社会科の歴史教科書に、「新しい歴史教科書をつくる会」のメンバーが執筆した扶桑社発行の教科書の採択を決めた。
杉並区の問題に関しては、広範な市民からの反対の声があがっていたにもかかわらず、それを押し切る形で採択が強行されたのは非常に残念であり、強い憤りを感じる。
扶桑社教科書は平和や民主主義の立場とは相容れず、また学習指導要領に照らしても問題があるものである。
※「平和や民主主義の立場とは相容れず、また学習指導要領に照らしても問題がある」とした論拠→〔当ブログ 2005/7/30〕〔当ブログ 2005/7/28〕
杉並区での採択の再検討を願うとともに、このような教科書が2度と採択されないことを強く願う。
杉並区の問題に関しては、広範な市民からの反対の声があがっていたにもかかわらず、それを押し切る形で採択が強行されたのは非常に残念であり、強い憤りを感じる。
扶桑社教科書は平和や民主主義の立場とは相容れず、また学習指導要領に照らしても問題があるものである。
※「平和や民主主義の立場とは相容れず、また学習指導要領に照らしても問題がある」とした論拠→〔当ブログ 2005/7/30〕〔当ブログ 2005/7/28〕
杉並区での採択の再検討を願うとともに、このような教科書が2度と採択されないことを強く願う。
2005/08/10(水)
「体罰」教員に研修受講義務化 札幌市
札幌市教育委員会は、「体罰」で懲戒処分にした教員について、教員本人への研修と、教員の所属校の校長に処分後の勤務状況の経過報告を義務づける。
「体罰」は児童・生徒へのいちじるしい人権侵害で、違法でもあり、また教育的効果も疑わしいものである。それにもかかわらず、「体罰」を常用する教員は後を絶たない。「体罰」で処分歴のある教員が再び別の「体罰」事件を起こして処分される事例もあるということだが、表に出ていない者も含めると、「体罰」を常用する教師は自分の行為について反省していない者も多いということになる。
また、一部の保護者にも、「体罰」を肯定する雰囲気があるともいわれる。このような雰囲気が、「体罰」を常用する教員を生み出し、またそのような教員が反省して指導方法を改める機会を失わせているともいえる。
「体罰」をおこなった教員への事実関係の調査と厳正な処分は、むろん徹底的におこなわなければならない。同時に、「体罰」を肯定するような雰囲気を一掃していくことも重要である。
「体罰」は児童・生徒へのいちじるしい人権侵害で、違法でもあり、また教育的効果も疑わしいものである。それにもかかわらず、「体罰」を常用する教員は後を絶たない。「体罰」で処分歴のある教員が再び別の「体罰」事件を起こして処分される事例もあるということだが、表に出ていない者も含めると、「体罰」を常用する教師は自分の行為について反省していない者も多いということになる。
また、一部の保護者にも、「体罰」を肯定する雰囲気があるともいわれる。このような雰囲気が、「体罰」を常用する教員を生み出し、またそのような教員が反省して指導方法を改める機会を失わせているともいえる。
「体罰」をおこなった教員への事実関係の調査と厳正な処分は、むろん徹底的におこなわなければならない。同時に、「体罰」を肯定するような雰囲気を一掃していくことも重要である。
2005/08/08(月)
少人数学級、制度化見送りへ
少人数学級、制度化見送りへ=総合学習のリーダー提言−文科省会議(『時事通信』2005/8/8)
公立小中学校の学級編成基準(現行40人)の見直しを進めている文部科学省の有識者会議は8日、中間報告の素案をまとめた。少人数学級を制度化するための30〜35人への基準引き下げを見送るよう求める一方、独自の判断で基準を引き下げたり、習熟度別授業など少人数指導を進めたりする地方自治体への支援拡充を提言した。
一方、同会議は学習指導要領の改定で焦点となっている「総合的な学習の時間」でリーダー的な教員の配置を要請。文科省は教員の追加配置(加配)を充実させるため、2005年度末に期限が切れる教職員定数改善計画の後継計画を策定し、必要経費を06年度予算概算要求に盛り込む。
1学級当たりの児童・生徒数を減らして少人数学級にすることで、一人一人の児童・生徒に目が届きやすくなり、教育効果が上がることは知られている。諸外国では、1クラス当たり20人前後での学級編成をおこなっている国も多いということである。
地方自治体で、実状に見合った学級編成を導入する動きが生まれたのならば、それは国としてももちろん支援していかなければならないことである。
ただ、地方財政の問題などで「導入したくてもできない」自治体が出ることも考えられ、国として学級編成基準の引き下げをおこなって、法的にも財政的にも少人数学級に根拠を与えた方が、少人数学級の拡充は進むのではないかと考えられる。
2005/08/08(月)
鳥取の小学校での人権侵害事件
鳥取県東郷町立花見小学校(現・湯梨浜町立東郷小学校)で1997年以降、女性教諭(50)が児童に対し、給食が食べるのが遅いとして給食のご飯やおかず・汁物などを混ぜて両手に受けさせて食べさせる、「体罰」や暴言、児童の教科書を破るなどの人権侵害行為を繰り返したとして、鳥取県弁護士会は8月5日、教諭本人と学校に警告書を出した。
(『読売新聞』2005/8/5)(『産経新聞』2005/8/6)(『毎日新聞』2005/8/6)(『山陰中央新報』2005/8/6)
保護者は学校に対して、教諭の人権侵害行為を訴えたが、学校側は調査もしなかったため、弁護士会に人権侵害申立をしたという。
学校側は教諭の指導を人権侵害ではなく、「厳しい指導」と認識していたというが、「厳しい指導」と暴力・人権侵害を混同することは、許されることではない。また教諭の行為によって、一時不登校になったり、PTSDの症状が残っている児童もいるというが、こんな「指導」が正当といえるのか。
教諭の行為は人権侵害であり、広い意味では「体罰」に該当する行為であり、また児童虐待でもある。
学校の教員には一般的には多様な個性の持ち主がいた方がよいが、「子どもの人権を踏みにじっても平然としている」という性格の持ち主は教員にはふさわしくない。
(『読売新聞』2005/8/5)(『産経新聞』2005/8/6)(『毎日新聞』2005/8/6)(『山陰中央新報』2005/8/6)
保護者は学校に対して、教諭の人権侵害行為を訴えたが、学校側は調査もしなかったため、弁護士会に人権侵害申立をしたという。
学校側は教諭の指導を人権侵害ではなく、「厳しい指導」と認識していたというが、「厳しい指導」と暴力・人権侵害を混同することは、許されることではない。また教諭の行為によって、一時不登校になったり、PTSDの症状が残っている児童もいるというが、こんな「指導」が正当といえるのか。
教諭の行為は人権侵害であり、広い意味では「体罰」に該当する行為であり、また児童虐待でもある。
学校の教員には一般的には多様な個性の持ち主がいた方がよいが、「子どもの人権を踏みにじっても平然としている」という性格の持ち主は教員にはふさわしくない。




